2021年5月3日 月曜日

日向沢登山口からピストン

大菩薩嶺

2,057 m 4回目

 3時50分起床、4時20分出発。行きは青梅ICまで高速を利用して大菩薩林道終点には6時45分到着。依然コロナ禍は続いているので、人の少ない小菅大菩薩道から登った。大菩薩峠までは新緑の静かな山歩きが続き、稜線に出てからは富士山と南アルプスの大展望を満喫した。最後は疲れたが、バイカオウレンも見られて、満足度の高い山行となった。

 前回来たときは大菩薩林道のダートの長さに辟易したが、林道終点の手前数kmが舗装されて、ダート部分が以前よりも少なくなっていた。帰りは蜂蜜を目当てに道の駅こすげに寄ったが、残念ながら売り切れていた。一般道を利用して、帰宅は19時過ぎとなった。

登山コースデータ
単純標高差 : 1,007 m
累積標高差 : 1,220 m
コース距離 : 14.1 km
標準コースタイム : 6 時間 20 分
歩行データ
総歩行時間 : 7 時間 30 分
総行動時間 : 8 時間 25 分

※地図をクリックするとルートを引いた国土地理院の地図を参照できます。

 コースタイム

林道終点P 7:00 ⇒ 9:15 フルコンバ 9:20 ⇒ 10:10 大菩薩峠 10:20 ⇒ 10:35 親不知ノ頭 10:40 ⇒ 神部岩 11:00 ⇒ 雷岩 11:15 ⇒ 大菩薩嶺 11:25 ⇒ 11:30 雷岩 11:35 ⇒ 11:45 神部岩 12:00 ⇒ 12:20 親不知ノ頭 12:25 ⇒ 大菩薩峠 12:35 ⇒ バイカオウレン群生 12:45 ⇒ 12:50 大菩薩峠 12:55 ⇒ 13:50 フルコンバ 13:55 ⇒ 林道終点P 15:25

「白糸の滝」の手前にある駐車場のトイレに立ち寄った。大菩薩林道はダートが長く、前をしばらく走っていた車は悪路に嫌気がさしたのか、早々に引き返したが、途中から終点まで舗装路になっていた。

6:45 林道小菅線 終点 標高1,060m

林道終点に到着。先客が1台。駐車スペースはダートのままだった。

7:00 身支度を整えて駐車場を出発。

林道を戻って登山口へ向かう。

200mほど下った橋の先に登山口はある。

日向沢登山口から入山。

登山口近くのカツラの若葉が目についた。

立派なカツラの大木。

最初は小菅川沿いを上っていく。

新緑が青々として、野鳥のさえずりがよく聞こえていた。

九十九折に延々上りが続く。周囲の新緑とブナやコナラの大木が目を楽しませてくれた。

ハウチワカエデの鮮やかな新緑。ダートが短くなったし、紅葉の時期にまた来たいと感じた。

アカヤシオがまだ残っていた。

気持ちのよい樹林帯をひたすら上る。

上り始めて1時間ほどすると、ヒノキの植林帯となった。

斜面に群生していたハシリドコロ。

ヒノキの植林帯を抜けてさらに上ると、南側の樹間に牛ノ寝から石丸峠、大菩薩嶺と続く稜線が見えてきた。

エイザンスミレかな。

真新しい木の桟橋を進む。

ネコノメソウの仲間。ヨゴレネコノメやニッコウネコノメに似ているが、どうもイワボタンのようだ。

9:15 フルコンバ

丹波からの道と合流するフルコンバに到着。

変わった名前だが、古木場 (フルキバ、フルコバ) が訛ってフルコンバになったという説がある。名前の由来が気になって調べてみたが、定説はないようだ。

ひと休みしてアンパンを食べた。

フルコンバは北側の眺めがよい。左から唐松尾山、竜喰山、大常木山、飛龍山と続く山並みが見える。

フルコンバの前後はスミレが咲いていた。

5分ほど休んで再スタート。

谷側は急な崖で崩落気味の所もあったが、登山道はきちんと整備されていて歩きやすかった。

タマゴケ発見。胞子体が出た状態のものを山で見たことはなかったので、じっくり見させてもらった。

名前の由来でもある丸いの胞子体は、2~4月頃に出るらしい。

苔むした岩がゴロゴロした斜面を通過。

群生していたイワネコノメソウ。

イワネコノメソウのアップ。

キンポウゲ科のバイカオウレンが咲いていた。

去年iphoneを買い替えてから、妻は山で見た花や景色を携帯で撮影するようになった。携帯のカメラ機能が上がって、納得のいく写真が撮れるようだ。

10:20 大菩薩峠 1,897m

大菩薩峠に到着。稜線に出るぐんと人が増えた。

大菩薩峠で営業している介山荘の食堂と売店。

峠の立派な道標で記念撮影。

そのまま山頂方面へ向かう。稜線は風が強かったが、思ったよりも寒くはなかった。

峠から少し進むと富士山が見えてきた。

熊沢山と富士山。

稜線の岩場を上る。

岩場の上に出ると東側がよく見えた。左には石尾根と鷹ノ巣山、真ん中奥には御前山、大岳山、三頭山の奥多摩三山、右端の奈良倉山から左手前にのびる牛ノ寝の稜線もよく見える。

北側には大菩薩嶺 (左) と妙見ノ頭 (右)。

岩場の先は親不知ノ頭 (1,950m)。

北西方面の眺め。大菩薩嶺の左には八ヶ岳や金峰山が見える。

南方面には富士山と大菩薩湖(上日川ダム)。

西には南アルプスがずらりと並ぶ。その手前は甲府盆地。

南アルプス南部。真ん中あたりに聖岳、赤石岳、悪沢岳と並び、その左には笊ヶ岳 (ざるがたけ) や上河内岳、右には蝙蝠岳と塩見岳が並ぶ。

南アルプス北部。左から農鳥岳、間ノ岳、北岳、鳳凰三山、仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳。

北西方面。左奥に八ヶ岳。右には金峰山、朝日岳、国師ヶ岳と並ぶ。

八ヶ岳と金峰山。

親不知ノ頭で十分眺めを楽しんでから、先へ進んだ。

賽ノ河原へ向かう。その向こうは妙見ノ頭。

賽ノ河原の大菩薩峠休憩舎。

妙見ノ頭へも登ることはできるが、今回は巻いて進む。

ちょっとした岩場を上る。

稜線には泥濘となった箇所もあった。

神部岩 (2,000m) を通過。

神部岩から少し進んだところの岩場。

稜線上を行き来する人はそれなりにいたが、いつもよりはかなり少ない印象だった。

眺めを楽しみながら進む。

雷岩が見えてきた。

11:15 雷岩

雷岩に到着。山頂近くではここが一番の眺め。

雷岩は山頂稜線と唐松尾根の合流地点にある。

雷岩の周囲では多くの登山者が休憩していた。

とりあえず山頂へ向かう。

11:25 大菩薩嶺

樹林に囲まれた山頂に到着。

写真だけ撮って引き返した。

お腹が空いてきたので、早く昼食にしたかった。

数分で雷岩まで戻ってきた。

休憩できる適当な岩場を探しながら、大菩薩峠方面へ向かった。

復路も素晴らしい眺めが続く。

11:45 結局、神部岩付近で昼食にした。食べることに集中していて、写真を撮り忘れた。

富士山にはいつしか雲がかかっていた。

おにぎりを食べて、再び移動開始。

前方に妙見ノ頭、熊沢山、富士山が並ぶ。

雲が広がりつつあり、大菩薩嶺の方にも積雲が広がっていた。

賽ノ河原を通過する頃には、ひと雨きそうな空模様になってきた。

親不知ノ頭から大菩薩峠へ下る。

昼過ぎになっていたが、峠で休む人の数はそれほど増えていなかった。

12:35 大菩薩峠

大菩薩峠に戻ってきた。

介山荘の裏にあるトイレ棟。

バイカオウレンを見るために、熊沢山の方へ行ってみることにした。

少し上った山の斜面に、バイカオウレンが点々と咲いていた。

バイカオウレンの群生。

気品のあるバイカオウレン。

期待通りにバイカオウレンを見れたので、峠に引き返した。

12:50 大菩薩峠。何か降ってきたと思ったら霰だった。

霰はしばらく止まなかった。

12:55 下山開始。

何かの葉を食べている甲虫を発見。ツチハンミョウだった。

13:50 フルコンバでひと休み。足腰というより、身体全体に疲れを感じていた。

朝方よりも咲いている花が多いようで、スミレがよく目についた。

桟橋を進む。

復路も周囲の樹々を眺めながら歩いた。

ツルキンバイだと思うが確証はなし。

遠くに見えたヤマザクラ。

往路では気づかなかったムラサキケマン。

ヒノキの樹林帯まで下りてきた。

ブナの若葉が吊るされたように並ぶ。

新緑を楽しみながらの静かな山歩きが続いた。

大菩薩峠を下り始めたときにすれ違った3人組の登山者に追い抜かれた。登山道のチェックをしているようにも見えたが、目つきが鋭く、山中で会うと少し怖さを感じるような人たちだった。

ブナの大木。6年前にもたまたま同じアングルで写真を撮っていたが、右に伸びていた枝がなくなっていた。

キランソウ。

ヒトリシズカは花が散っていた。

やっと小菅川が見えてきた。

林道に出た。

林道を5分ほど上る。

15:25 林道終点の駐車場所に到着。