両神山
1,723 m
登山日/天候 | 2008年10月12日 日曜 / 晴れ |
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ルート所要時間 | 日向大谷5:50→会所6:25→八海山7:40→清流小屋8:30→両神神社9:30→10:10両神山頂(剣ヶ峰)11:15→両神神社11:45→清流小屋12:30→八海山13:05→会所13:50→日向大谷14:20 |
難易度データ (≒) | 標高差 : 1,053m / 累積標高差 : 1,675m / 歩行距離 : 10.3km / 標準歩行時間 : 6時間分 |

明るくなると同時に日向大谷に到着。

駐車場から階段を上がって、両神山荘から山腹沿いに続く登山道に入った。

少し歩くと鳥居と小さなお堂があった。

両神山の表参道を進む。

杉の巨木が次々に現れる。

30分ほどで七滝沢コースとの分岐(会所)。少し先に休憩用のベンチがあった。

木橋で七滝沢を渡る。

あたりは深山の雰囲気があり、沢の音だけが静かに響いていた。

登山道脇に立っていた不動明王像。

清滝コースは産泰尾根の南側を沢沿いに続いてる。チドリノキ、サワグルミ、シオジなどの樹木が目についた。

山道をふさぐ倒木の幹からは新芽が出ていた。

平らな段のない坂が続くので足首が疲れた。

ジグザグの坂を長々と歩いて八海山の標識を過ぎ、弘法之井戸まで来ると急に沢の音が遠くなった。

野鳥のさえずりを聞きながらさらに上る。

清滝小屋の手前でコウライテンナンショウの実がなっていた。

8:30 清滝小屋に到着。

ここまで2時間40分、写真を撮りながらと言えども随分時間がかかった。

清滝小屋の東屋。

小休止後、小屋の裏手から「鈴が坂」と標示のある急坂を上る。疲れを感じていたので歩幅を小さくして歩いた。

七滝沢コースとの合流点で産泰尾根に出る。

木々の間から谷を隔てた両神山の山頂部分が見えた。

鮮やかな紅葉。カエデ類、イヌブナ、ブナ、ホオノキ、サクラ類、シデ類、ミズキ、トチノキなど様々な樹木が混生していた。

クサリ場を立て続けによじ登る。

前後にハイカーがいなかったので、自分のペースで登ることができた。

9:20 巨大な横岩を通る。

樹林帯をさらに上り、両神神社に到着。

御岳神社の奥社もあった。

両神山の狛犬はオオカミです。

奥社の見事な彫り物。

尾根右手斜面の迂回路から山頂が見えた。まだ遠いので少しガッカリ。

山頂付近は紅葉がすすんでいた。

紅葉を楽しみながら上っていくと尾根道に戻る。

山頂が近づいて、自然と元気が沸いてきた。

最後にひときわ大きい岩のクサリ場をよじ登る。

写真から想像していた危険は感じなかった。

10:10 山頂に到着。4時間20分の長い道のりだった。

狭い山頂は多くのハイカーでにぎわっていた。

南東方面。左に武甲山と大持山、中央に黒ドッケ(酉谷山)、右端は白岩山。手前は両神山から三笠山、、エビヅルの頭、辺見岳と続く尾根。

南方面。左から雲取山、白石山、唐松尾山(からまつおやま)、富士山。手前はミヨシ岩、梵天ノ頭と続く梵天尾根。両神からは荒々しい尾根がいくつも分岐している。

富士山が見えると何だか嬉しい。

南西方面。左に甲武信ヶ岳と三宝山、朝日岳と金峰山を挟んで真ん中右に小川山が見える。

西方面。左は赤岳や横岳などの北八ヶ岳、真ん中手前は御座山(おぐらやま)、右は縞枯山や蓼科山などの南八ヶ岳。

北八ヶ岳。左に権現岳、中央は赤岳、横岳、硫黄岳と続く八ヶ岳の主稜線、右は根石岳と天狗岳。

北西方面には北アルプスの峰々がずらりと並ぶ。左から奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳、大キレットを挟んで槍ヶ岳も見える。

北アルプスはまだまだ続く。左に立山、中央付近に剣岳、右には鹿島槍ヶ岳と五龍岳。

中央に白馬鑓ヶ岳(はくばやりがたけ)、杓子岳、白馬岳の白馬三山。

北北西方面には浅間山が大きく見えた。左手前には三角に出張った荒船山も見える。

本白根山と横手山。横手山の手前には鼻曲山(左)と浅間隠山(右)も見える。

真ん中の高い岩で記念撮影。山頂はリュックの置き場に困るほどだったが、長々と滞在して大展望を満喫した。

大混雑の山頂。

山頂の隅によい場所を確保してカップ麺を食べた。

のんびり休んでからハイカーで混む一方の山頂を後にした。

山頂付近から眺めた秩父の街並み。

山頂付近から眺めた紅葉。

後ろからくる他のハイカーには先に下りてもらい、急ぐことなくマイペースに進んだ。

少し広めの尾根に出てから家にいる娘に電話をした。まだ咳が出るのに、午後は友達と遊ぶとのことだった。

下山途中の樹間に北北東方面が見えた。

日光白根山や男体山などが並ぶ日光連山。手前は御荷鉾山(みかぼやま)。

両神神社までは早かったが、ここからの下りが長かった。いつのまにか空には雲が多くなっていた。

クサリ場を慎重に下りる。延々と下りが続くので、つま先が痛くなってしまった。

清滝小屋でコーヒーを飲んでひと休みした。

行き帰りでカケスを見たが、今回も写真に撮ることはできなかった。

沢を渡る。

登頂の達成感と山頂での大展望に気持ちは高揚していたが、最後はさすがに疲れてしまった。

14:20 日向大谷の駐車場に到着。8時間半の長い行程だったが、充実のハイクであった。
荒々しい特異な山容を目にする度にいつか登りたいと思っていたので、3連休の中日を利用して挑戦することにした。山名の由来には、イザナギ、イザナミの二神を祀っていることから両神山、龍神を祭る「龍神山」が転じて両神山、あるいはヤマトタケルが東征の際に八日間この山を見て旅したことから「八日見山」と呼ばれ、それが転じて両神山など諸説ある。
2時40分起床、3時15分出発。この日に備えて前夜は21時半に寝たので目覚めはスッキリしていた。道路が空いていて少し早過ぎるくらいだったので、小鹿野のコンビニによって時間を調整した。日向大谷へむかう県道279号はバスも運行しているのに、車一台がやっと通れるほどの狭さで驚いた。5時40分に現地到着。すでに日向大谷の第一駐車場は満車に近かった。登山道は滑りやすい坂が多くて足首に負担がかかり、途中の清滝小屋までひじょうに長く感じられた。断崖絶壁の狭い山頂は次々に登ってくるハイカーで常に満員だったが、360度の大展望を1時間に渡って満喫した。奥秩父や西上州の山々、富士山、八ヶ岳、北アルプスから浅間山まで、見えるはずの山はほとんど見えたので、大満足で意気揚々と山頂を後にした。さすがに最後はガクガクと膝にきたが、覚悟していたクサリ場も問題なかったし、想像していたほどの疲労もなかった。
帰りの運転は狭い県道が心配だったが、幸い退避ゾーンのある場所でしか対向車とすれ違わなかった。いつも混まない道路が混んでいたりしたが、3時間と少しの運転で帰宅できた。日帰りでは大変だろうと回避していた両神山に登り、為せば成るものだとまた少し自信がついた。